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なっぱちゃんと一緒

なっぱちゃんと一緒

銀行さんの基準とは・・・??

呼びもしていないのに、銀行員さんがやってきた。
用件は、
「資産運用しませんか?」
だった。

今まで、そんな用件でやって来たことは一度もない。
というか、ボーナス時期でさえ、
「少しでもいいですから、定期預金にお願いします」
という銀行員さん定番の訪問も受けたことがない。
よくよく考えると・・・
結婚してから、銀行員さんが勧誘にやって来たことは一度もないのだ。
勧誘するほどの家ではない、とみなされていたのだろう。

なのに、急にやって来たのはなぜか?
それは。ゆりあの退職金が入金されたからなのだ。
まとまった額が入ったから、資産運用なのだろう。
・・・運用するほどの額なのか??とも思うのだが。

しかし。
退職金なら、勧誘にやってくる。
ボーナスなら、やってこない。
その違いは何??

それは。
ゆりあのボーナス程度では、勧誘する価値がない、わざわざ家に訪問するほどの価値が無かった、ということ・・・なのだろう。

そんな考えに至ると、目の前でへらへら笑っている銀行員さんに非常にむかついてくるわけで。

「この入金は、何か特別なもので??」
「ええ、仕事を辞めたので、退職金なんです。お宅の銀行さんみたいに沢山もらえないんで、資産運用なんて考えられる余裕はないんです。」

銀行員さんは黙った。
確かに、銀行さんの退職金に比べると、笑ってしまうほどのモンなのだ。
しばし、沈黙の後。
「でも、私にもノルマがあるので・・・色々と・・・」
「こんな金額ではお役に立てないでしょう?」

ふんっ!貯金するなら、郵便局の定額に入れると、決めているのだ。
いきなり、とってつけたように、下手に出てこられても、そんな誠意のない銀行は信用していないのだ。
銀行員さんは、黙って帰った。
もう、これで彼がやって来ることは、ないであろう。

しかし、郵便局・・・
預金上限額まで、まだまだ超余裕・・・というのが悲しい限り、の今日この頃・・・


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